実施内容

バーチャル空間oVice上の会場に、北海道内外からのべ101名が来場し、基調講演やテーマごとの分科会に5名のゲストを、各地域からの出展に13団体を迎えて開催されました。プログラムごとにリレフェス2024をご紹介します!

▶前夜祭(12/13)
前夜祭は、当日に向けて参加者の交流を目的として開催されました。まずはバーチャル空間oViceの使い方に慣れてから、画面越しにみんなで乾杯をしました。メインとなる交流企画では、参加者同士でグループになり、エゾゲッサーという地域の写真や特徴から北海道の市町村を当てるクイズを行いました。クイズの後にはご飯を食べながら、行ってみたい市町村やリレフェスに参加したきっかけなどお互いの話で盛り上がり、よりリレフェス当日への期待が膨らみました。


前夜祭 乾杯の様子


交流企画 エゾゲッサー

▶本祭(12/14)
オープニングセッション
いよいよ本祭。はじめに、リレフェスへの期待感を高めたり、交流をしやすくするためにオープニングセッションが行われました。前半は少人数のグループでメンバーを入れ替えながら自己紹介を行い、この1日を一緒に過ごす参加者同士を知る時間となりました。後半は、参加者同士が気軽に会話できる「雑談ブース」、地域について学ぶ「企画ブース」を展開し、参加者自身が自由に過ごし方を選べる時間となりました。企画ブースでは、北海道にある179市町村について勉強する「リレスタ(リレーションズスタディ)」を実施しました。参加者同士がおしゃべりしながらランダムに選ばれた北海道内の1市町村のことを調べ、その内容を共有し合いました。学びの深まる時間となりました。

基調講演
『「つながり」が生む力:コミュニティの未来とその可能性』
ゲスト:呉哲煥さん(NPO法人CRファクトリー 代表理事)
基調講演では、全国のコミュニティ支援に尽力されている呉さんから、これからの時代のコミュニティについてお話を聞くことができました。現代日本のさまざまな社会課題に対して、人とのつながりがその軽減・予防を図ることが注目されています。コミュニティに所属することが寿命にも影響するという、驚きの研究も紹介されていました。社会から減り続けてきた「コミュニティ」が非常に大きな力を持つものなのだと、改めて重要性に気づかされました。

基調講演の様子

分科会①
『農村×関係人口』
ゲスト:白木勝規さん(一般社団法人全国農協観光協会)
北海道と本州の地域特性や実際の取り組みを比較しながら「農山漁村滞在型旅行(農泊)」という切り口で、白木さんよりお話をお聞きしました。農村地域の食事や体験、宿泊を楽しみつつ、地域を活性化していく手法について学ぶことができました。

分科会②
『知ってる?地域おこし協力隊の「おためし・インターン」』
ゲスト:藤川将司さん(北海道地域おこし協力隊サポート推進室)
北海道庁地域おこし協力隊サポート推進室の藤川さんをお招きし、地域おこし協力隊のおためし・インターン制度のお話や、参加者からの「地域おこし協力隊の実際って…?」という率直な質問まで、協力隊のいろいろな話題を深くお聞きしました。 

分科会③
『地域とつながる若者の本音』
ゲスト:窪田理央さん(社会人)、橋本真央さん(大学生)
コーディネーター:久米花枝さん(NPO法人ezorockボランティア)
「若者の本音」ということで、地域に関わるようになったきっかけや、大学生・社会人など所属が変わることによる地域との関わり方の変化、複数の地域に関わる・1つの地域に深く関わることで見えてきた地域の良さや葛藤などが聞かれました。1人ひとり自分なりの想いを持って関わり続けている。そんなことに気付けた分科会となりました。

出展セッション・マッチングブース
地域からの出展には道内11地域13団体が集まりました(各団体の紹介はこちら)。各団体10分の出展セッションでは、地域の特色や現在実施している活動について紹介がありました。30分間のマッチングブースでは、参加者が会場内を自由に移動しながら地域の方と直接交流する時間となりました。
今回は地域のおいしいものを中継でお届けしていたり、地域のおすすめのものの紹介があったりし、最後には「是非来てね」と声をかけてもらう場面もありました。地域との距離がぐっと近くなり、より現地に足を運びたくなるようなつながりが生まれていました。


マッチングブースの様子

おわりに
今年で3回目の開催となり、常連さんもはじめましての方も声を掛け合い、リアクションの機能などを使ってみんなで盛り上がったリレフェス。参加者からは「遠い地域の方々と繋がれる機会、また頑張っている方々との交流機会があることは素晴らしい」「各地域で起きている「今」を知ることができました」「新しい地域のことを知るきっかけになり、初めて会う方や、久々に会った方ともたくさん話すことができた」などの感想をいただき、「次はリアルで会いましょう!」といった声もたくさん聞かれました。ここでの出会いやつながりが続いたり、何かのきっかけになっていけたらと思います。
ご参加いただいたみなさん、関係者のみなさん、ありがとうございました!

出展地域の声

今回、南茅部地域おこし協力隊として地域の活動事例を紹介させていただきました。不安もありましたが、運営メンバーと実行委員の皆さんが積極的にイベントを進めてくれたおかげで初参加の中でも壁を感じずに色んな方と交流できました。出展に参加した感想は、南茅部地域に行ったことがない方がまだまだ多いと感じました。だからこそ今回のリレフェスで縁遠い人にも南茅部の地域と縄文文化の魅力を伝え、縁を繋ぐことが地域おこしの大きな一歩であると思います。そして他の出展者のお話を聞き、道内で行ってみたい場所が増えました。今後もつながりを広げ、一緒に北海道を盛り上げましょう。お疲れ様でした。(函館市南茅部地域おこし協力隊 北畠さん)

存在は知っていたものの、バーチャルということで何となくハードルが高く感じ、開会までとても緊張していました。ですが、会場内に入るとそんな不安はなくなり、初めましての方や久しぶりに顔を合わせた方とお話することができて、リラックスして参加することができました。自分の地域のことも紹介させてもらい、また湧別に行きたいと言ってもらえたりして、こういったつながりで関係人口が増えるんだろうなと実感しました。また、自分も他地域の取り組み事例を聞く時間がたっぷりあって、気づけば閉会の時間になっていて。終わってからは寂しさ故の虚無感と追いつかない脳内処理……! 学びあり笑いありの素敵なイベントで1日があっという間でした!また来年以降も開催してほしいですし、参加したいと思います。(湧別町地域おこし協力隊 竹内さん)

参加者の声

昨年まで2年間札幌で学生生活を過ごし、道内の様々な地域に行って活動を行ってきましたが、改めて「地域に潜在する魅力」や「関係人口として関わっていく」ことの重要性に気付くことができ、非常に有意義な時間を過ごすことができました。これまでの活動で知り合った方々の話を聞いてみると、意外にも新しく得られた情報が多く、これらの情報は継続的に関わっていないと気付けない地域の魅力だと思いました。また、東京に移住したからこそ感じ取れる北海道の地域の魅力の再発見にも繋がったと感じています。バーチャル空間上でリアルに触れ合っているかのように交流ができるリレフェスというイベントはこれまでに類を見ないので、改めて面白く楽しいと思いました。また機会を伺って北海道の色々な地域に関っていきたいです!(東京在住 社会人)

前夜祭では、出展者の方々が地域の特産品や名物を紹介して下さる方が多く、「食べてみたい!」「行ってみたい!」「もっと知りたい!」と思い、次の日の本祭が更に楽しみになりました。リレフェス当日は、部屋の中でパソコンに向かいながら、まるで北海道の様々な地域を旅しているかのような気分になりました。出展者の方々も参加者となって楽しめる時間があり、全員がフラットに繋がれる雰囲気がとても温かくて楽しかったです。豊かな北海道の魅力を実感し、これをもっと多くの人に知ってもらいたいと強く感じた二日間でした。(札幌在住 専門学生)

実行委員の声

私の出発地点は、リレフェスと「はじめまして」をすることでした。oViceや北海道の諸地域について何も知識が無く、緊張に包まれながら飛び込んでみたリレフェス。結果、緊張が吹き飛ぶほど「人と地域とそれぞれの想い」に魅了され続けた私がいました。地域を想い行動を起こす人の姿を見て、新しい誰かの心と足が動かされる「連鎖」がとにかく素敵で、温かくて。たくさんの「はじめまして」をするために積極的になることがどれほど大切か、今回のリレフェスが教えてくれました。(ゆめか)

「オンラインから始まる地域への入口ってなんだろう?」過去2回リレフェスの実行委員を経験して、疑問に感じていたことです。今年のリレフェスは、交流セッションや休憩時間、出展セッションなど関係者と参加者が入り混じって話をしたり、一緒にクイズ企画の答えを考えたりする場面が多かったと感じています。人の声が聞こえて、今その時の様子が画面から伝わり、同じ時間に同じ北海道にいても違う天気の話をしたり、今まで以上に会話の途切れない場でした。過去のリレフェスの良いところと、179リレーションズチームの良いところが凝縮して、今回のリレフェスは私の疑問に答えの一つを与えてくれたと思います。また参加したいなー!(こー)

当日の運営の様子