実施内容

第6回の放送では、東川町を拠点に活動するNPO法人大雪山自然学校代表理事・観光SDGs支援センター 設立発起人共同代表の荒井一洋さんをゲストにお招きし、現在活動されている大雪山自然学校に至るまでを聞きました。

荒井さんは、北海道北見生まれで5歳から札幌に住み、高校1年冬にニュージーランドへ留学。ニュージーランドの大学を経て、帰国。NPO法人の職員として東川町に移り住んだ後、エコツアーやこどもキャンプ、大雪山自然学校などの自然体験にまつわる活動を、地域レベルから国際レベルまで幅広く携わってこられました。
このような経歴を歩むことになったのは高校時代がきっかけのようです。

親の影響で始めた自転車競技の部活がなく、クラブチームに入り自転車に乗っていた高校時代。夏休みにあった授業を欠席し、北海道中を自転車で旅行していたそうです。夏休みの授業を欠席していたため、もちろん夏休み明けの学校の授業についていけなくなっていました。その頃から「海外留学」を考え、ニュージーランドへの留学を決めたそうです。
夏休みの終わりからニュージーランドで新学期が始まる2月のスタートに合わせて手続きしたというスピード感と、自転車競技のクラブチームにいたニュージーランド人の漕ぐ自転車の速さとその人の格好良さから留学先を決めたという自由な言動に驚きました。さらに「その頃の考えること、やることなんてそんなんじゃん」と笑う荒井さんにも驚きました。

 

ひとまず高校を休学し、ニュージーランドへ。1年経った頃にはそれなりに英語がわかるようになり、もう少しニュージーランドにいたら理解度が深まるのでは?と考えたそうです。日本の高校は1年しか休学できなかったため、その時に札幌の高校を退学。ニュージーランドの高校に2年通い、ニュージーランドの大学を受験。この時、ラフティングガイドになれると書いてあったレジャー学部に惹かれ受験を決めたそう。
大学で国立公園マネジメントや自然保護について学び卒業。その後日本に帰国することに。帰国後の数ヶ月、ボランティアで関わっていたNPO法人(自然体験やネイチャーガイドを展開していた団体)の職員として派遣された東川ビジターセンターで、23歳で書いた企画書をきっかけに大雪山自然学校の代表に至ったとのことでした。
そこから、大雪山自然学校でエコツアーやこどもキャンプ、環境保全活動を通し、自然体験や人材育成を行なっています。今では全国各地、さらには海外からも参加者が来るほどになりました。

ゲストの「原点」を掘り下げる179RELATIONS RADIO。他では聞けない話が盛りだくさん!今後の配信もお楽しみに!

視聴しての感想

配信中に荒井さんが言葉を変え何度も口にしていたのは、「そのときに自分が持っているものやいる場所、目の前にあるものでどうにかするしかない。資源はそれしかない」という、スティーブ・ジョブズの「You can’t connect the dots looking forward;you can only connect them looking backwards.」に通ずる話でした。ないものねだりばかりしてしまうので、あるものに目を向けるようにしないとと思っていた自分を思い出しました。また、「基本的にはネガティブで、他人にはいい格好しい。すぐには行かず練習してからいく。負けるからやらない。(でもそれはニュージーランドでダメだとわかった)」「来るもの拒まず、去るものは追い続ける」「最初は逃げる。逃げた先でどうするか」という荒井さんに共感する部分が多かったです。社会で活躍している人は、自分と全然違う考え・性格のように思ってましたが、自分と似た考え・性格を持っている人もいるとわかり、1歩先(もないかもしれない)が照らされた気がします。

(記事を書いた人:しん)

 

※本記事は、休眠預金を活用した『北海道未来社会システム創造事業』を活用し作成しています。
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