実施内容

今回の活動には、札幌、函館、十勝にそれぞれ住む3人のボランティアメンバーが参加しました。遠方から参加したメンバー2人は、いぶり自然学校でボランティアの受入を担当している八木さん(キング)(インタビュー記事はこちら→前編後編)と馬のナナが住むイコロの森に前泊しました。イコロの森の動物たちにご飯をあげたり、活動で馬のナナが身につける馬搬の道具をタオルで綺麗に磨いたりしました。

▲前泊したメンバーが作った夕飯。野菜たっぷりカレー!

 いよいよ活動当日。朝も、イコロの森の動物たち(羊、鶏、馬)にご飯をあげることから一日が始まりました。そのあと、活動で使う道具やナナを「馬運車」という馬専用の輸送車に乗せ、活動場所である和みの森へみんなで出発。ナナは大人しく馬運車に揺られていました!
和みの森に到着し、残りのメンバーやスタッフの方々が合流!薪割りで使う道具や馬搬の準備をしていると、子どもたちも続々と到着しました。到着と同時にさっそく木登りをする子もいて、そのたくましさに驚きました!
参加者が揃い、始まりの会をして「月に一度は森づくり」がスタート!
虫を虫かごに入れて観察してみたり、木のブランコに乗って、くるくる遊ぶ子がいたり、削り馬(細い枝木を削る道具)で枝の表面をつるつるに削って剣を作って遊んだり。ナナが森から運んで来てくれた長くて大きな木を、大人たちがチェーンソーで30cmほどに切り分けて、それを子どもたちが薪割りしたり。

また、この日はハスカップの木に実が実っていたので、一生懸命背伸びして取ろうと頑張る子もいました!指の爪くらいの小さな実でしたが、甘酸っぱさをしっかり感じてやみつきになってしまうほど美味しかったです。
お昼ご飯を食べて片付けをしたあとは、ナナのお家であるイコロの森にみんなで帰りました。活動で使った道具を片付けたり、イコロの森で作っている堆肥を袋に詰める作業をしました。堆肥は、「馬糞」「鶏糞」「羊の糞」の3種類に分けて作られていました。その堆肥の種類に驚いたのと、それぞれの堆肥がどんな役割を持ってどんなものを育てるときに活躍するか、とても気になりました!イコロの森のなかで、自然の循環が出来ているのだと感じました。

活動中は、安全に気をつけながら子どもたちの「やりたい」を応援するためにはどこまで尊重するべきか、そのラインが難しいなと感じ悩む部分でもありました。和みの森は、それぞれの人の「これがやりたい」「こんなことに挑戦してみたい!」という気持ちが大切にされている空間です。いろんな人がこうして悩んだり考えたりしながら、目の前の人の主体的な気持ちを大切にしようとしている。この和みの森の空間は、お互いを思う気持ちで実現されているのだと感じました。
自分のやりたいことを、自分のペースで楽しむ。そんな風に過ごす子どもたちの様子を、大人たちは遠くから見守ったり、一緒になって子どもたちと遊んでみたり。時には、こちらの真剣さを背中で見せたり。いろいろな関わりかたがあることを学んだ活動でした。

(記事を書いた人:きくちゃん)

参加者の声

今回特に感じたのは継続して参加することで、自分の視点や子どもたちの反応が変わったというところです。これやった方がいいかなと自発的に気付けたり、子どもたちの方から名前を呼んで遊びに誘ってくれたり。活動自体はそこまで大きく変わらなくても、一回きりの参加ではわからなかった違いや発見がありました。(リオ)

私は主に薪割りをしました。使用した薪は枯れた樹木だったため割ることはとても難しかったですが、子どもたちと協力をしながら割って、いい汗をかきました。複数回参加しているためか、スタッフの方から役割を頼まれることが増えたのが嬉しかったです。(ともやん)

 

※本記事は、休眠預金を活用した『北海道未来社会システム創造事業』を活用し作成しています。
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