実施内容

朝、和みの森に到着すると、まず最初に倉庫前を子どもたちと一緒にほうきで掃き掃除。倉庫前は落ち葉の絨毯になっていました。霜で葉が凍っている場所もあり、秋から冬にだんだんと移り変わる季節であることを実感しました。

続いて焚き火の準備をしていると、「手伝うよー」と声をかけてくれる子も。途中で私は馬のナナちゃんのお仕事前の準備運動をしてほしいと呼ばれ、馬運車のほうへ。その間の焚き火の準備は手伝うよと言ってくれた子にお願いをしました。

馬搬を行う前、ナナちゃんは準備運動をします。長いロープをつないで、人の周りを円状に走らせる運動です。ですが、この日のナナちゃんはちょっといつもと様子が違いました。途中でナナちゃんが自分から逆回転で走ろうとするのです。「ナナちゃんどうして~!」と心の中で叫びながら回転方向を直しても、また逆回転になってしまいます。ブラッシングをしたり、触ったりするだけでは分からないナナちゃんの最近の様子を、準備運動から知ることができました。

ナナちゃんによる馬搬で木を何本か運んだあと、トラックの荷台にみんなで薪を積んでいきました。薪棚からトラックまで列になり、バケツリレーで運んでいきます。トラックの荷台に乗って、大人と一緒に薪を整理して積んでくれる子もいました。みんなでやると、あっという間に運び終わりました! 

薪運びが終わったあとは、みんな自由に森の中で過ごします。以前「月に一度は森づくり」の活動に参加した際に、どんぐりが縦長である理由についてお聞きしたことがありました。木から縦向きのまま真っ直ぐに落ちる訳ではなく、必ず横向きになることや、そのどんぐりのそれぞれの端から茎と根が生えることを教えてもらいました。今回森に行くと、そんな茎と根を生やしているどんぐりたちが木に成長しようとしている姿を見ることができました。聞いた話を実際に自分の目で見ることができて、ちょっとだけ森について知ることができた気がしました。

午後からはイコロの森にみんなで移動し、まずはお昼ごはん。今回、東京から何日かいぶり自然学校に滞在していた男の子が参加していました。その子はお弁当がなく、一人でりんごを剥いていました。すると、それを見ていた他の子どもたちが自分のお弁当を分けてあげていました。その子はお返しにりんごをおすそ分けしていて、思いやりによる素敵なやりとりが交わされていました。食後、東京から来ていた男の子は帰る時間となり、みんなでお見送りをしました。「また来てねー!」と全力で手を振りながら見送る子どもたち。照れ臭さを紛らわせながらも手を振り返す男の子。たった1日一緒に過ごしただけかもしれないけど、絆のようなものを感じました。

午後の作業では、まず鶏をミミズの多い土に移動して食べてもらいました。時々動く鶏にドキドキしながらも優しく抱えていました。

そして今回のメインイベントは『土をとにかく掘り出すこと』でした。土に押されて傾いてしまっていた馬小屋の壁を修復するために、壁沿いの土をとにかく掘り出しました。足場が悪く、途方もない作業で大変でしたが、子どもたちも手伝ってくれてみんなで協力して作業することができました。

作業が終わると、子どもたちが「遊ぼう!」と元気に誘ってくれました。なんと、私たちと遊ぶために作業が早く終わるよう手伝ってくれたんだとか。嬉しいお誘いに疲れも吹っ飛び、みんなでハンモックで遊びました。

最後はボロ取り(動物たちの糞を拾うお掃除)、餌やりなど動物のお世話を行い、一日が終了しました。
(記事を書いた人 きくちゃん、リオ)

参加者の声

私は今回で2回目の「月に一度は森づくり」の活動でした。子どもたちに森を案内してもらったり、道具の使い方を教えてもらったりと定期的に森に来ている「森の先輩」からいろいろなことを教えてもらいました。森に通い続けることで見える景色や姿があるのだろうと感じる機会となり、私もたくさん通って、森や自然に詳しくなりたいと思いました!(まお)