実施内容

<9/6>
今回の月に一度は森づくりは、馬搬(伐採した木を森の中から馬が運び出すこと)がメインの一日でした。そのため、いぶり自然学校から置戸町にお引越ししていた馬のナナが出張で戻って来てくれていました。前日から木を切り倒していたようでしたが、当日の朝も木を切っていました。僅かな穴からアリがたくさん出入りしている様子を見つけて、そこからこの木はまもなく腐ってしまうと予測して、切る木が決められていました。実際に切り倒してみると本当に中に空洞ができ始めていて、驚きました。言われるまでアリが出入りしていることにも気付けなかったので、普段から森を見ているからこその観察眼に感動しました。

さて、ここからはナナが大活躍でした。約6往復して、森の中から重たい木をたくさん運び出してくれました。私たちはナナが木を運び出しやすいように向きを変えたり、束ねたりする作業を行いました。大人複数人がやっとの思いで動かした木を、ナナは何本もまとめて一気に運び出してしまうのだから本当に凄いです。馬も人間もどちらか片方だけでは成り立たない、森づくりの在り方を感じる時間でした。

<9/7>
午前中は、前日に運んだ木を製材にする作業を行いました。2人がかりで木を機械まで運ぶのが大変で、コツを掴むまでに時間がかかりました。切る前にブラシやエアーで木の汚れを落としました。実際に木を切るときも、刃が少しでもズレているとちゃんと面が出てこなかったり、逆に余計に削ってしまったりするので、細部まできちんと見る空間把握能力も必要となっていました。また、ひとつの木から作られる製材は思った以上に小さく、普段使っている木材へのありがたみを感じる瞬間でした。

午後からは馬のナナの協力のもと、馬搬を行いました。先日伐採していた木を運びました。私たちは運びやすいように木をまとめる作業を行いました。ナナの機嫌も良かったようで、運ぶ量がたくさんあったのにも関わらず、あっという間に運び終えてしまいました。複数人の大人で一生懸命まとめた木々をナナ1頭で運んでしまうので、力持ちなナナにほんとうに感謝です。

<9/21>
時間になると子どもたちが続々と到着!午前中はいつも通り、鶏を外に出して散歩させてあげたり、小屋のお掃除を行いました。少し前まで小さかったひよこたちも一回り二回り大きくなっていて、子どもたちも私たちもびっくり。大人の鶏よりは少し小さいひよこたちをたくさん抱っこをしてあげていました。また次に来た時にはもっと大きくなっているのかなぁ。成長が楽しみです。

小屋のお掃除も今回はいつも以上に念入りにやってくれる子がいて、きれいにするまでは終われないと言わんばかりに一生懸命に作業してくれました。結果、とってもきれいになり、鶏たちにとって過ごしやすいおうちになったと思います。

ご飯を食べたら、みんな元気もりもりに作業再開です!まずは、鶏小屋に元々ついていた日よけシートの撤去を行いました。小屋の屋根に上ってドリルを使っている様子はとてもたくましかったです。

その後は、鶏にあげるえさを作ったり、こおろぎやカマキリを捕まえたり、芝生に寝転んでみたり、泥団子を作ってみたり、水たまりでちゃぽちゃぽしてみたり。

思い思いに自然と触れ合っているのが印象的でした。

(記事を書いた人 リオ、がちゃ、まお)

参加者の声

馬搬を見学して、機械で丸太を運ぶとなると運搬するために森の中の木をたくさん切る必要があるものの、馬なら木々の間の細い道でも通れるため森林保護のために良いということが学びになりました。ワイヤーをかけるために道具を使いながら丸太を動かすだけでも大変な作業でしたが、馬なら何本も太い丸太をまとめて運べることにすごさを感じました。馬を扱うことや作業効率を考えると誰でもできるものではないですが、環境を考える上で良い取り組みの1つだと思ったため、より多くの人にこの方法があることを知ってもらいたいなと感じました。(ゆーちゃん)

伐採された木をまっすぐな製材にするために、多くの部分を切除しなきゃいけないことに、驚きと悲しさを覚えました。身近な木材が大切なものだということを改めて実感した瞬間でした。また、初めて馬搬に携わり、小回りが効く馬を採用することで必要最低限の木だけを伐採し、自然保護に繋げていくことがとても素晴らしい活動だと思いました。私はナナを連れていく役割をしましたが、とても人懐っこくスムーズに進めることができとても楽しかったです。そして、日本ではほとんど馬搬がされていないと聞いたので、より多くの方に知ってもらい自然保護を進めていきたいと思いました。(がちゃ)