実施内容

東京農業大学オホーツクキャンパスや酪農学園大学に通う学生とともに、学生ボランティアとして「クマ活」に参加しました。ボランティアの内容としては主に、「クマ活」参加者へのレインウェア・長靴貸出等の運営のお手伝いや、井戸端会議ならぬ「クマ端会議」の会場設営・受付を行いました。


(写真1)学生ボランティアが受付を行っている様子

北海道の豊かな自然を象徴する動物 ヒグマが数多く生息する知床では、その姿を観察することができるなど貴重な体験ができるのですが、その反面、一部の方により餌付けや過剰な接近によって人とヒグマの距離が近くなりすぎてしまい、事故の発生やヒグマの駆除が起こってしまうケースもあると言います。そこで、「クマと人との距離」を適切に保ち共存していくために、ワークショップを開催しみんなでクマについて考える時間を作ったり、笹薮の草刈りを行なったりしました。草刈りは見通しを良くしてクマが人里に近づいていることを認識できるようにし、人との遭遇率を低くすることができます。3日間のクマ活を通して、クマと共存していくにはどうすれば良いのかということについて、深く考えることができました。


(写真2)笹藪を刈っている様子


(写真3)クマ端会議の様子

 

また、クマの出没に関する話は知床に限った話ではありません。道内各地でクマが頻繁に目撃されるようになり、人との事故も発生している状況にあります。
どこか他人事のように感じるクマ出没のニュース。目撃された地域のみならず、北海道全体で考える必要があり、自分事として捉えていかなければならない問題になりつつあると感じました。

(記事を書いた人 うめ)

参加者の声

私は、クマ活に参加して、日常のちょっとした行動がクマや人の命を脅かすということ、逆にちょっとした行動で救われる命があるということをとても感じました。後日調べると、札幌でも高校生や地元住民がクマとの共生のために活動していたり、市がそのような活動を支援していることを初めて知りました。クマと人との共生に限らず、他人事ではなく自分事として考え、小さくても自分に何かできることはないかを考えられるようになりたいと感じました。また、クマ活で沢山の方と触れ合う中で、何か熱い想いを持ちながら生きている人はとてもかっこいいなと感じました!(あやね)

 

クマ活に学生ボランティアとして参加させていただきました。様々なお仕事をされている方が集まり、クマについて学び、草刈りを行いました。草刈り後の見晴らしの良さは一目瞭然で、誰もが達成感を感じたと思います。等身大クマパネルを使った説明も実際にクマがいることを想像でき、より草刈りの効果を実感しました。

(写真4)等身大パネルを使用している様子

また、草刈りだけではなく、レクチャーやクマ端会議でもさまざまな人と交流することができました。知床財団の皆さんをはじめ、実際にヒグマに出会ったことのある方のお話は、野生のヒグマを近くで見たことのない私にとってとても新鮮なお話でした。ヒグマと人との距離について話し合いましたが、感じ方はそれぞれで、村上さんがおっしゃていた「答えはない」という考え方が非常に印象的でした。学生ボランティアの皆さんと一緒にご飯を食べ、たわいもない話をした時間もとても楽しかったです。この活動を通して出会った全てのみなさんに感謝でいっぱいです。とても充実した3日間でした。(さえ)