実施内容

【1日目】
お昼ごろに旭岳付近に到着し、目的地の旭岳ロープウェイの食堂で昼食を取ってから活動に入りました。1日目の主な活動内容は、天人峡の山道の整備でした。天人峡の遊歩道には、柵が張られていない部分があったり、植物が生い茂ることで道が分かりづらい状態だったため、柵を張り、草刈りを行いました。天人峡では、蚊が大量に発生していたため、虫よけ対策やヘッドネットを着用しながら行いました。

長時間の作業で、とても体力のいる活動でしたが、通りかかるお客さんから感謝の声をかけていただき、ボランティア活動のよさを体感しました。天人峡では、観光目的で景観を保全するために新たに生えてきた木を切る作業なども行っているそうで、数十年規模の自然の豊かさを実際に感じることができました。

【2日目】
旭岳で貸出サービスを行っている長靴の整備を行いました。サイズや種類ごとに分けるだけでなく、中敷きをはめたり、よれた紐部分を切り落としたりなど、長時間の集中が求められる作業でした。

しかし、実際に私たちが整備した靴を履いていくお客さんや、「ありがとうございます」と言ってくださるお客さんが何人もおり、その分達成感も大きかったです。
また、午後は散策路の雪割りを行いました。気温は10℃近く、ロープウェイ姿見駅周辺にはまだ雪が大量に残っていました。お客さんが滑ってしまいそうな斜面を平らにしたり、中が空洞になっている雪の地面を割ってお客さんが落ちないようにしたりする作業を行いました。スコップで水路を作ったのですが、保全員さんが地形や水の流れ道を考慮して指示を出してくださり、利用と環境の両立を目指すうえで、まず山への深い理解が大切だと感じました。

(記事を書いた人 ピロティ、くにたん)

参加者の声

今回初めて大雪山の保全活動に参加しました。普段の生活ではなかなか触れることのない自然の中で、体を動かしながら環境のことを考えるという経験は、自分にとってとても新鮮で貴重なものでした。作業は決して楽ではなく、慣れない環境の中で戸惑うこともありましたが、その分やり遂げたときの達成感は大きく、何より現地を訪れた方々から感謝の言葉をかけていただけたのがとても嬉しかったです。活動を通じて感じたのは「自然を守る」ということは自然に関連する職に従事する人だけの仕事ではなく、私たち一人ひとりの手で少しずつ支えていけるものなんだということでした。大雪山の壮大な景色と、それを大切に守ろうとする人たちの姿に触れて、自然との向き合い方について改めて考えさせられました。また機会があれば、ぜひ参加したいと思います。(ゆいと)