実施内容

「シカ柵再建プロジェクト」が始まったのは、2019年5月。山から下りてくるシカから畑の農作物を守っているシカ柵(防鹿柵)が土砂崩れによって、40kmに渡って倒壊したという知らせを受けたところから始まりました。
10日間以上のべ約200人のボランティアが全道各地から集まり、地元農家のみなさんと一緒に各地域の山や畑の周りでネット型のシカ柵を張りました。
※主催:NPO法人北海道NPOサポートセンター/協力:NPO法人ezorock

それから3年が経過した2022年春。
土砂崩れの工事が終了した吉野地区で再度シカ柵再建を行いたいという電話がかかってきました。吉野地区は土砂崩れの被害の最も大きかった地域のひとつ。今回は2日間でのべ18人が参加し、約2kmに渡るシカ柵を立てていきました。
まず、ネットを立てるためのポールを立て固定していきます。そこに1.8m程の高さのネットを張っていきます。3年前に参加していたボランティアの方も多く、当初の予想よりもさくさくと作業を進めることができました。

 北海道胆振東部地震発災からもうすぐ4年が経過します。
災害支援に明確な終わりはなく、多くの人たちの心の中に自分たちにできることは何か、やるべきことは何かという葛藤は続きます。私たちは、災害が起きてから”支援”するのではなく、普段から細く長いつながりの線をたくさん増やしていくことができたらと思います。そして、互いのいざという時に駆けつけられるそんな関係性が北海道中に広がることを目指して厚真町はもちろんのこと、全道で活動を続けていきます。

 

参考記事▼
・災害と179リレーションズの繋がりについてはこちら
【全3回】179リレーションズのはじまり~前編~|179RELATIONS
・厚真町では毎年大学生の長期滞在型プログラムを実施しています。
2021年度厚真長期滞在プログラム その5〜参加者の声まとめました〜|179RELATIONS


(記事を書いた人:たに)

参加者の声

私は今回初めて厚真町での活動に参加しました。地震発生当時に北海道にいなかった私は、それまで厚真町で起こった土砂災害について詳しくありませんでした。しかし、今でも土砂崩れの跡が残る山肌を目の当たりにしたり、2㎞に渡ってシカ柵のネットを張ったりすることで、その被害の大きさを痛感しました。強い日差しの中で作業するのは大変でしたが、とても貴重な経験になりました。この活動をきっかけに、今後も厚真町についていろいろ知れたらいいなと思います。お昼休憩の時間に食べたハスカップ入りのかき氷もおいしかったです!(ゆうか)

 

※本記事は、休眠預金を活用した『北海道未来社会システム創造事業』を活用し作成しています。
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