実施内容

【活動前日】
今回の活動は、札幌に住むメンバー3人と十勝に住むメンバー1人の合計4人で参加しました。翌日の活動当日に向けて、先に十勝メンバーがイコロの森に宿泊しました。
イコロの森に到着すると、動物たち(羊、馬、鶏)のお世話をしました。ご飯をあげたり、馬や羊たちの糞を集めて堆肥場に持って行ったりしました。イコロの森に宿泊するとき、私たちの食事は自分で作ります!この日の夕飯は鮭のちゃんちゃん焼き!普段、家ではあまり作らない料理に挑戦できるのも、この活動の楽しさでもあります。

そして、明日に備えてさぁ寝よう!としたとき、ハプニング勃発。羊が柵を突き破って脱走してしまいました!思いがけないできごとが起きるのも楽しみのひとつです。

【活動当日】
イコロの森の朝
朝5時半。朝日に照らされながら、動物たちに朝ご飯の牧草や穀物をあげます。私たちも朝ご飯を食べたら、馬のナナちゃんを馬運車(馬専用の運搬車)に乗せて、活動場所の和みの森にいざ出発です!

和みの森
「月に一度は森づくり」の活動場所である和みの森に到着!札幌から来たメンバー3人とも合流しました。子どもたちが到着する前に、スタッフみんなで活動準備をします。馬のナナちゃんが森から運んできた木を割るための薪割り場所を作ったり、焚き火場に火を起こしたりしました。そうこうしているうちに子どもたちも到着し、始まりの会が始まりました。始まりの会では、ある合言葉が参加者みんなに共有されます。
「なにをやってもいい」
「なにもやらなくてもいい」
「どこかに行くときは、一声かけて」
これらの言葉を頭の片隅に置き、さっそくみんな森の中へ遊びにいきました。

削り馬という道具で木の枝を削って刀を作る子がいたり、馬搬で森から運び出された木を薪割りしたり。そして、今回はなんと森の中で「茶道」が行われました!落ち葉の地面の上にゴザを敷いて、そこでお茶を嗜みました。周りでチェーンソーで木を切る音が響いていたり、馬のナナちゃんが木を運び出している中、お茶会が行われている一角だけ、静かで厳かな空気が流れていました。いつもと違う森の雰囲気に大人も子どもも興味津々でした。
焚き火の周りでお昼ご飯を食べ、活動は終了しました!

イコロの森に帰宅
和みの森での活動が終了したら、私たちボランティアメンバーは馬のナナちゃんを乗せた馬運車とともにイコロの森に帰ります!イコロの森に着いたら、頑張ったナナちゃんにご飯をあげたり、お留守番をしてくれていた羊や鶏たちにご飯をあげました。
動物たちのお世話をしていると、だんだんメンバーそれぞれの学校の話や卒業論文の話、進路の話などをするようになり、お互いのことを話すよい時間となりました。何気ない作業のなかから生まれるメンバー同士の交流にあたたかさを感じました。

活動が終了して数日経ったあとに、今回の活動の振り返りを行いました。活動を行ったままにして終わりにしない。各々が思ったことや感じたことを共有し、次に繋げていくためです。

振り返りのなかで出てきたことで印象に残っているのが「親と子の関係性」と「子どもとの関わり方」についてです。
この活動の合言葉に「なにをやってもいい」という言葉がありますが、この言葉は子どもに限ったことではなく、大人である親たちも自分の好きなことをやっていいということ。親が楽しそうに好きなことをやることで、子どもたちも安心して好きなことに取り組めるよねという話をしました。
また、子どもとの関わり方について、私たち大人は危険なところについては理性を働かせて安全を考えなければならないけど、それ以外は変に干渉する必要はなく、その子が今何に夢中になっているのかを考えてみようという話がでました。そのうえで私たち大人が、「この子ならこれはできそうだからチャレンジさせてあげようか」と考えたり、うしろからそっと見守ったり。

活動中には目に見えてなかったことがこのように振り返りを通して言葉にすることで、少しずつ噛み砕かれて自分のなかに入っていく感覚がありました。今回感じたことを胸に、また次も活動に参加したいと思いました。

(記事を書いた人:きくちゃん)

参加者の声

子どもたちが一生懸命、地面に穴を掘って落とし穴を作っていたのが印象的でした。穴の幅や深さ、上に何を被せれば大人たちを引っ掛けることができるのか、試行錯誤しながら作った落とし穴は完成度が高く、成功した時は子どもたちも満足げな表情を浮かべていました。他にも、茶室ではなく、外で行ったお茶会は自然の中で和を感じることもでき、子どもも大人も貴重な体験をすることができました。(こころ)

 

※本記事は、休眠預金を活用した『北海道未来社会システム創造事業』を活用し作成しています。
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