実施内容

今回の滞在中の活動は主に、午前中にしいたけなどを栽培する堀田農園さん、午後から放課後児童クラブでのお手伝いを行いました。 農作業では、しいたけの収穫、選別作業、原木の運搬などをしました。 収穫量が前日の天気に左右されやすいことや1年中収穫できるように環境づくりをしていることなど、作業をしたからわかることや聞いたことが印象的でした。 しいたけの軸を焼いて食べたり、乾燥しいたけから出汁をとり味噌汁にしたり、農家さんならではの食べ方があり、驚きました。収穫などの作業を手伝ったからか、いつも食べているしいたけより美味しかったです。

放課後児童クラブでは、学校が終わる14時頃から保護者の方が迎えに来る18時頃まで、子どもたちの勉強や遊んでる様子を見守りながら、一緒に過ごしました。子どもたちが学校から帰ってきた時には「おかえり!」「ただいま!」、家に帰る時には「またね!」「また遊ぼうね!」とやりとりがあり、初めての日には小さかった声も、日にちが経つにつれ大きな声になり笑顔も見れ、子どもたちの反応が変わっていく様子がわかりました。

農作業や放課後児童クラブ以外にも、隣町のいぶり自然学校での自然体験活動やまちのコミュニティスペースで中高生の勉強会に参加したり、朝活に参加して朝食を食べながら町の方々と交流しました。

 

ボランティア参加者の声

厚真町での長期滞在プログラムを終えて思うのは、参加してよかった、ということです。馬のお世話やしいたけの収穫など、行かなかったらできなかった新しい経験。学童での子どもたちとの交流は正解がなく、葛藤した経験。厚真の人と出会うこと、過ごすことでまた帰ってきたい居場所ができた経験。実際の厚真町を見て、聞いて、知って、感じて、考えることで、一回り成長できた気がしました。共同生活も含め、人と繋がることは面倒だと思うかもしれないけど、その何倍も良いものだと感じた2週間でした。

関わった人の声

今回は、教育活動だけではなく、地域の基幹産業である農業にもどっぷりと浸かることによって「厚真」を感じることができたのではないかと思います。普段の生活の中で、あまり見えない部分の仕事ですが、それを「見える化」することによって、ぐっと地域のことを理解することができるのではないかと思いました。また、参加した学生たちにとって一番重要な時間だったのは、滞在場所ともに仕事をする場に常に厚真で暮らす人がいる時間だったと思います。長期で関わることによって築かれる人間関係から会話が生まれ、何気ない世間話こそが一番おもしろい、そして忘れることがない思い出になると思いました。 この取り組みを通して、やはり「単発的」「イベント的」な取組ではなく、日常的な「暮らし」の中にこそ、人を知る、地域を知る学びがあることを改めて感じた時間だったと思います。
(厚真町教育委員会 斎藤烈さん)

 

※本記事は、休眠預金を活用した『北海道未来社会システム創造事業』を活用し作成しています。
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