実施内容

すっきりと晴れた空の下、雪で滑らないよう足元に気をつけながら活動の準備が始まりました。スタッフの方々と自己紹介や活動の注意点を共有したあと、寒さに負けないように防寒対策をしっかり行い子どもたちの到着を待ちました。
子どもたちが続々と到着し、活動スタート!
「たくさん失敗して、失敗したらその失敗の原因を考えて、次成功するためにはどうすればいいのか考えてみよう」
これが今回の活動のテーマです。
午前中は薪ストーブに火を起こして、そのストーブを使ってシチューとチョコバナナを作ります。グループごとに分かれて火起こし開始!どんな薪を燃やしたら火が付きやすいか、薪はどのように組んだらいいのか。大人からヒントはもらわずに、まずは子どもたちだけで考えます。

「最初は小さい薪から燃やしていくんだよ!」
「マッチに火が付かない…!!」
「この薪は燃えるかなー?」
試行錯誤しながらやっていると、次第にあちこちのグループのストーブから煙がもくもくと上がってきました。しかし、火が付いたらそれで終わりではありません。シチューを作るため、炎を絶やさないように薪を足し続けなければなりません。大きめの薪を持ってきたり、風の通り道を考えながら火の番をします。
火を起こすことができたら、グループ内で調理係と火の番をする係に分かれてシチュー作りのスタートです。調理係は具材を切り、火の番係はストーブでお湯を沸かしていきます。
「ストーブの火は消えてないかな?」
「シチューの準備は順調かな?」
お互い、それぞれの係の様子が気になります。
具材が切れたら、ストーブの上のお鍋で炒めていき、最後に牛乳とルーを入れて煮ていきます。湯気とともに美味しそうなシチューの香りがあたり一面に広がっていきました。みんなで試行錯誤しながら火を付けたストーブで作ったシチューは、いつものシチューとはひと味違っていて、身も心もやさしく温めてくれました。ぽかぽかに温まった子どもたちは、それから雪の上で元気に遊んでいました。(きくちゃん)


昼食後は再び火起こしに挑戦。2回目ということで子どもたちは自ら道具を準備したり、薪を持ってきたりと心なしか自信をもって行動しているように見受けられました。火の扱いにも慣れて、朝は苦労して何本も使っていたマッチの火付けもスムーズに行えるようになっていました。火が付いたらおやつタイム、定番のマシュマロ焼きに加えチョコクッキーのチョコレートを絶妙に溶かすという絶品も生まれました。

最後に今日上手くいったこと、いかなかったことを振り返りました。子どもたちから次から次へ発言が飛び出して、できなかったことができるようになったことへの喜びが伝わってくるようでした。(ひろと)


ボランティア参加者の声

 

「見守る」というのはとても難しいと感じたのと同時に、とても大切なことだと感じました。活動中、思わず手伝ってあげたくなる瞬間が多々ありましたが、そこで助けてしまうのは簡単なことです。答えを早く出すことが大事なのではなく、頭のなかで考えたり、ときには周りの人に相談してみたりなど、答えを導き出すまでの過程が子どもたちを大きく成長させてくれるのだと改めて思いました。私自身も幼いころ、いろいろな人に見守ってもらいながら成長してきました。ですがそれは大人になった今も同じで、必ず誰かが陰で見守ってくれています。見守る側と見守られる側、両方の立場の気持ちがわかるようになってきた今、どんな失敗も成功もその人の成長として喜んであげられる存在でありたいと活動を通して思いました。(きくちゃん)

 

自分自身が幼い時にこのような活動をしたことがなかったこともあり、新鮮でとても楽しい時間を過ごすことができました。がっつり子どもたちと関わる活動は今回が初めてだったのですが、雰囲気に慣れたことで他の自然学校等への活動にも、もっと参加してみたいと思うようになりました。(ひろと)

 

 

※本記事は、休眠預金を活用した『北海道未来社会システム創造事業』を活用し作成しています。
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