実施内容
地域おこし協力隊になったらどんなことが出来るんだろう…住む場所はどんな所だろう…どんな人たちがいるんだろう…そんな不安があって、動けずにいた私。
そんなタイミングでなんと、インターンを募集しているではありませんか!
色々なことを自分の目で見て、肌で感じられる!これは参加せざるを得ない!ということで応募し参加しました。
そもそも地域おこし協力隊ってなんじゃいなという話なのですが、
都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動し、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る
(総務省HP 地域おこし協力隊とは より引用)
という取り組みのこと。今回私が参加したインターンというのは、『協力隊になってみたいけど、どんな事をやるのかがわからない』、『自分にあった地域かどうかを確かめてみたい』という人に向けて行われていて、研修生のような立ち位置で活動できるプログラムです。
浜益区の場合、滞在期間は2週間から1か月の間で選ぶことができ、私は1か月を選択して実際に生活してみました。滞在したのは浜益支所のすぐそばにある旧職員住宅。すこし高い場所にあるので、通勤のたびに海が見えます。なんて贅沢。
(旧職員住宅付近からの景色。ただし、撮影時期が異なる)
ご近所に支所の方が住んでいたので、水が漏れれば対応してもらい、食材が少なくなればスーパーまで車で連れて行ってもらい…ありがたい事に大きな不便もなく生活させて頂きました。地域の人を交えた懇親会にも呼んで頂き、少しずつ緊張もほぐれホームシックになることも少なくなっていきました。
(懇親会でごちそうになったご飯)
協力隊の業務体験に関してですが、私は地域サロンの運営・サポートや高齢者支援に興味があったので、担当の方がそれに合った地域の集まりに連れて行ってくれました。
それぞれの地区会館で体操・脳トレ・ミニゲームを一緒にやる「縁ジョイクラブ」。浜益にあるコミュニティーセンター『きらり』でインストラクターの方をお呼びして筋トレ・ストレッチをやる「はつらつ運動教室」。有志の皆さんがボランティアで運営されている「カフェ・クローバー」など、高齢者の方が集まる場所にお邪魔して、実際に普段やっている事を見て、体験させていただきました。
(左:福祉センターでの朝の体操の様子 右:縁ジョイクラブの様子)
普段はあまり使わないような筋肉を刺激したり、ストレッチを行う事で介護予防にも繋がっているとのこと。また、毎朝福祉センターで行われている体操に初めて参加した日に入居者さんから「明日もおいで」って言って頂いたのでお言葉に甘えて通い詰めました。毎朝顔を合わせて挨拶をしているうちに「昨日は冷えたねぇ」なんて会話したりお菓子を貰ったり…長期間滞在すると必然的にこういった機会が増えて、初めましてから顔見知りになれる、というのが良いところですね。
「カフェ・クローバー」は皆さんの憩いの場になっているそうで、みなさん楽しそうにお話していました。私も少し混ぜて頂いて、土地の歴史や独自の食文化などのお話を聞きました。みなさんシャケのかまぼこって知っていますか?みなさんが想像しているかまぼことはちょっと違うかもしれません。もっと荒めにみじんにしたシャケを、味つけして丸めて焼く…なんだかお魚和風ハンバーグのようなものらしいです…。おいしそう…。
あとは飯寿司(いずし)を作っているご家庭も多いらしく、それぞれに独自の味付けがあるみたいです。ニシンが沢山とれるからこその地域柄ですよね。食べ比べしたい…。
業務体験が本格的に始まる前に、浜益区内を案内してもらいました。浜益は13個もの区に分かれており、それら全てを見て周りました!
ほとんどの地区に神社があり、当時はそれぞれが独立した集落だったのがわかります。また、川が流れているのをみて、土地を開拓する時は水を生活の基盤として場所選びをしたんだろうなぁと思いました。水道社会に慣れてしまった現代ではあまり意識しないところでした。
石狩市浜益区では「おためし地域おこし協力隊」を2021年から毎年実施しています。インターンよりも短い2泊3日という期間で行われるので、お仕事をされている方や、学生さんでも比較的参加しやすいプログラムとなっています。
今回私が滞在している間にも4名の方が参加しており、「樹齢1500年の巨木を訪れる スノーシューツアー」のお手伝いを一緒にやったり、雪板をみんなでペイントしたり、実際に雪板で滑ってみたり…
短い時間ではありますが、浜益支所の方が「地域を知って、楽しんでほしい」と充実したスケジュールを組んで行われたおためし地域おこし協力隊。詳しくは参加したメンバーからの報告記事がありますので是非読んでみてください!
参加してみて
人の温かさに触れた1か月だったなぁと改めて思います。困っているときに助けて頂いたり、「浜益良いところだよ。おいで」と言って頂いたり…。一番嬉しかったのは、懇親会やイベントに誘って頂いたことです。節分の豆まきイベントでは、裃(かみしも)を着てお菓子やお餅を撒きました。緊張していたので「鬼は外」も「福は内」も言えなかったのは秘密です。最初は知り合いもおらず心細かったのですが、少しずつ交流が広がりさみしさも薄れていきました。
長期的に滞在することで、焦らずじっくりとその土地の事を知ることができたので、インターンに参加してみて良かったと思っています。また、協力隊になったらこんな事をやってみたい!というビジョンも明確になりました。地域の皆さんがどんな事で困っているのかを知ることができたからだと思います。協力隊希望者の方で、私のように踏み出せずにいる方がいれば是非インターンプログラムを活用してみて欲しいです。
ここまで読んだけど、協力隊になりたいわけじゃないあなた。雪も解けてアクセスしやすくなりました!是非遊びに行ってみてください。
なんだかゆっくりと穏やかな時間が流れるそんな素敵な場所です!
(記事書いた人:のすけ)