目次

1.基本情報
2.産業や経済
3.サケとともに歩んできた標津町

1.基本情報

標津町は、北海道東部に位置し、オホーツク海に面しています。

その海を正面に、左手に知床半島、右手に根室半島、背中には中標津町や別海町と共に形成する酪農地帯が広がり、海の向こう側には国後島が見えるという、海、山、川、平野を有する標津町。面積は624.5 km²、人口はおよそ5000人の町です。

2.産業や経済

標津町はサケの町と言われるほど、水産業が盛んな町です。それは下の図(付加価値額、RESAS[1])を見てもよくわかります。さらに中分類で見てみると、食料加工、卸売業・小売業が多くの割合を占めています。それは漁業で獲られたものを加工・販売することで付加価値を高め、地域の主要な産業となっていることがわかります。また、水産業に関連した卸売業・小売業に付随して運輸業の割合も高いです。

その中で、特色と言えるのがサケとホタテです。平成30年の行政資料によると約3,600トン、約24億円。漁獲量は全体の3割を超え、金額にすると約7割を占めます。またホタテ(天然)も、3,847トン 795,350千円。全体の3割と2割を占めます。
千島列島東沖から道東太平洋沖を南下して流れる親潮(寒流)と東日本太平洋沖を流れる黒潮がぶつかる場所の近くであり、またオホーツク海を南下してくる宗谷暖流が流れてくるため、魚種が豊富な漁業の町である理由の一つなのではないでしょうか。
また、酪農も特色と言える産業の一つです。隣町の中標津町、別海町と広大な酪農地帯を形成しており、乳用牛は1334億円算出しています。標津町で生産された生乳から作られる牛乳本来の風味とコクを味わえる”しべつ牛乳”があり、地元の方は愛飲しています。

3.サケとともに歩んできた標津町

前述のとおり、サケの町として有名です。

そのため9月には全町民への無料配布が行われるほどです。毎年その時期になると北海道のテレビニュースでその様子が流れています。この無料配布、ezorockも標津まちづくりプログラムの際に現地に足を運び、実際に見学させていただきました。

現在だけでなく古くからサケが生活の支えになっていたこともあり、世界に生息しているサケの仲間18種30種類以上を展示し、サケ科の展示種類数は国内No.1の標津サーモン科学館があります。

この標津サーモン科学館では、過去におさけ屋敷というイベントを開催し大盛況だったそうです。

無料配布はサケだけではなく、8月と12月にホタテ(12月にはバターも一緒に無料配布)が実施されています。
標津のホタテはオホーツク海や根室海峡地区で行われている地撒き(じまき)式という、生れて一年育てた稚貝を、海に撒き、海底で2〜4年間成長させてから水揚げする方法で育てられています。このホタテの水揚げは5〜6月から始まり、夏が最盛期になり、サケの季節になる秋には漁がお休みになるそうです。標津で獲られたホタテは主に、貝柱や干し貝柱などに加工されます。
余談ですが、ホタテの養殖方法は地撒き式の他に垂下方式もあります。これは噴火湾や日本海で行われている、稚貝をロープ又はかごに入れて海中に吊るし、1〜2年かけて成長させ水揚げする方法です。冬から春にかけて水揚されることが多く、主にボイルほたて、剥き身ほたてなどに加工され、出荷されています。
売られているホタテの産地や加工の違いからホタテ漁の違いを感じてみてはいかがですか?

 

そんな標津町は、歴史が深く、アイヌ文化のルーツを遡ることができるポー川史跡自然公園があります。
世界最大規模の古代住居跡群を含む「伊茶仁カリカリウス遺跡」、天然記念物「標津湿原」の2つの国指定文化財があります。


(伊茶仁カリカリウス遺跡)

アイヌの文化や人とサケの関わりについて学ぶことや当時のまま残される大自然に触れることができます。
また、公園内にはビジターセンターがあり、様々な展示があるため、さらに学びを深めることができます。

179リレーションズとの関わり・その地域での活動
市町村ナイト第15弾『標津ナイト・オンライン』

市町村ナイト第15弾!『標津ナイト・オンライン』


「サケの聖地」で続く一万年の暮らし~標津町オンラインツアー~

「鮭の聖地」で続く一万年の暮らし~標津町オンラインツアー~

以上、標津町について調べてまとめてみました。
これまでに標津町では、歴史と豊かな自然を感じられるプログラムやオンラインで標津町を知り楽しむイベントが実施されました。
今後も179リレーションズと関わりのある市町村について、記事にまとめていきます。
それではまた!!

(記事を書いた人 しん)

 

【参考】
・標津町役場HP 標津町はこんな町
・鮭の聖地標津町観光サイト「けさのさけ」
・標津サーモン科学館
・鮭の聖地の物語 根室海峡1万年の道程

【注釈】
[1]地域経済分析システム(RESAS:リーサス)は、地方創生の様々な取り組みを情報面から支援するために、経済産業省と内閣官房(まち・ひと・しごと創生本部事務局)が提供している、産業構造や人口動態、人の流れなどの官民ビッグデータを集約し、可視化するシステム