実施内容
1日目は山麓駅から車で30分弱の距離にある天人峡の遊歩道の整備を行いました。
剪定ばさみやほうき等を使い歩道に掛かった枝を除去したり、歩道上の落ち葉を除ける作業を行いました。作業中は暑さに加えてアブやカも多く大変な面もありましたが、天人峡※1の渓谷や羽衣の滝などの景色やカワガラスやキツリフネなどの動植物も観察することができました。
※1 天人峡
旭岳から車で15分程の場所にある渓谷で、柱状節理といわれる特殊な地形が形成されています。
2日目は旭岳のロープウェイに乗り「姿見の池園地」での活動。時期も良くチングルマやエゾノツガザクラがまさにお花畑となっていました。高山植物は、開花時期が非常に短いのでとても幸運でした。園地内の散策路を回りながらごみ拾いや、散策路の補修に用いるための岩を集める作業などをしました。散策路の補修には、決められた場所の岩しか使ってはいけないといった決まりがあることなども学びながら、できるだけ四角い使いやすい岩を探しました。ごみ拾いに関しては花のピークで来園者も非常に多かったですが、「意外とごみが少なかったのが印象的だった。」という参加者の感想がありました。
作業の合間には硫黄やモウセンゴケを探したり、エゾシマリスやノゴマといった動物たちにも出会うことができました。
(センモウゴケ)
動植物を通して高山帯の自然環境を実感できました。また、昨年度ササ刈りを行った場所には、エゾコザクラが開花していることも確認できました。
以前作業を行ったところの経過が見られるのもすごく感慨深いと思うので、ササ刈りを行った方はぜひまた現地を訪れてみて欲しいと思いました。
(記事を書いた人 ひろと)
参加者の声
自然と触れ合う貴重な時間を過ごす中で、たくさんの人々との交流を楽しむことができました。虫の多さには少し驚きましたが、大雪山に広がる生命の息吹を感じることができ、新たな視点を得ることができました。今回の経験を通じて、自然の美しさとともに共存するすべての生物たちの大切さを再確認しました。次回も機会があれば、また参加したいです。(こうよう)
生物の多様性と高山植物の美しさに心惹かれました。高山地帯の厳しい環境で生きる生物や植物たちの頑強さに感動し、それらが生態系にどれほど重要な役割を果たしているのか理解できました。保全活動を通じて、大自然の豊かさと脆さを実感し、その貴重な資源を守るために貢献できたことが喜びです。今後もこのような活動に参加してみたいです。私は普段全く違う学問を専攻していることもあり、刺激的でとても有意義な時間になりました。自然が大好きな人はもちろん、ボランティア活動を通してたくさんの人と関わりたい人にもオススメです。1泊2日を一緒に過ごすので、参加した皆と仲良くなれると思います。(まっぴー)
この1泊2日で、自然を管理する側の方々の苦労を実感できました。夏の草刈りは行った2週間後には元通りになってしまうこと、外来生物を地道に駆除することはとても肉体的に大変な仕事だなと感じました。また、国立公園には大勢の人が集まるため、マナーを守れない人が一定数はいます。そのような人から貴重な自然をどのように守っていけばいいのか、ということも考えさせられました。国立公園ならではの難しい問題だなと感じました。1泊2日という短い期間でしたが、思ってた以上に楽しく、たくさんの人からたくさんのことを学び、感じられた2日間でした!!(みずき)
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