実施内容

【1日目】
初めにスタッフの方と合流して活動場所に到着したのち、木の階段の修理に使用する丸太の運搬を行いました。二人一組体制で運んだ丸太は重かったうえ、散策路内はアップダウンも多く、とても大変でした…。持ち運びを終えたのち、経路の巡回をしながらロープウェイ姿見駅に戻り、休憩後、雨靴と棚の清掃や雨靴の補修、インソールの整理をしました。また最後に登山者の方々にアンケートの協力をお願いする活動を行いましたが、登山終了後で疲れているであろうにもかかわらず気さくに答えてくださった方々が多く、とてもありがたかったです。

【2日目】
午前中、前日に運んだ丸太を使って、古くなった木の階段を修復する作業を行いました。古い木材と鉄杭を取り出し、新しいものを組み直し、地面との隙間を砂利や石で敷き詰め盤石な状態を目指しました。工程一つ一つに体力を必要としましたが、なんとかやり遂げることができました。すれ違う人達の「お疲れ様です!」の声にかなり励まされたと感じます。入れ替えた古い木材は、担いでロープウェイ姿見駅まで運びました。

午後は空模様が怪しくなってきたこともあり、駅内に移動し、これから登山や散策をする方々に対しての道案内や注意点のレクチャーを行いました。私たちの説明は、初めはたどたどしかったものの、数を重ねるとともに次第にスムーズに行うことができるようになりました。一般の方々が耳を傾けてくれると嬉しかったです。

【3日目】
2日目の活動終了後に大雨が降り、3日目の午前中はその影響を知るため、周辺散策路の巡回を行いました。散策路内にある避難小屋には大量に泥水が入り込んでいて、それらを掻き出し綺麗にする必要があったので、そこの掃除も行いました。天候に恵まれた前日までの活動時とは風景が一変していたほか、避難小屋は扉を締め切っていたのにも関わらず浸水が起こってしまったとのことで、自然の力の強大さを感じ取れました。

午後は天人峡へと移動し、駐車場脇のトイレの清掃、羽衣の滝へとつながる道の整備を行いました。道中では歩く際に邪魔になる枝の伐採や、排水溝の泥の除去、落ち葉掃きなどをしましたが、こちらでも雨の影響が色濃く残っていて、大きな溝が形成された地点がありました。他にも、落ち葉の詰まりにより雨水が大量に溜まった排水溝などがあり、歩きづらさを感じました。しかし、雨の影響で水量が増加していた羽衣の滝の迫力は圧巻で、雨がもたらす恵みを最後に感じることができました。その後スタッフの方が道の駅まで送ってくださり、活動終了となりました。状況や天候により様々な姿を見せてくれた旭岳で、貴重な経験ができた3日間でした!

(記事を書いた人 うっちー)

参加者の声

1日目と2日目は天気が良く、旭岳のきれいな景色を見ることができ嬉しかったです。3日目は夜に降った大雨の影響で散策路が変わり果てた様子になっていました。コントロ-ルすることのできない自然の中で、散策路を整備された状態で保つことがどれだけ大変なのかがよくわかりました。特に、水の流れ方まで考慮して整備しなければならないことや、雨で斜面の下に流されてしまった土砂を、再び上に運び直さなければいけないと聞き驚きました。これからは、整備してくださる人に感謝しながら登山するようにしたいです。今年はナナカマドの葉が枯れてしまったため例年のような紅葉は見られないと伺い、非常に残念でした。いつかまた旭岳まで紅葉を見に行き、大雪山を縦走してみたいです!(えり)

今回の活動を通して、保全員さんが普段どのような仕事をなさっているのか、その内容はもちろん、楽しいことや辛いことについても知ることができました。特に雨の日やその後は、地面の凹凸を埋めるなどの登山道の整備や避難小屋の掃除、落ち葉の清掃など、とても忙しくなるということを実体験と共に知れてよかったです。僕が保全員の仕事に興味があることもあり、将来について考えるいい機会にもなりました。また普段絶対見ることが出来ない大雪山の晴れ・曇り・雨の姿全てを目の当たりにすることもでき、とても有意義な時間となりました。参加して本当に良かったです!(むっち)

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夏本番の旭岳で登山環境整備〜大雪山国立公園旭岳自然保護プロジェクト

2023年も旭岳での活動が始まりました!

新企画!活動に行ってきた人にインタビュー!【179REPORT】vol.1