実施内容
午前中は和みの森で7月の月に一度は森づくりに参加しました。まずはじめに、馬のナナが運動をするための環境を整える作業を行いました。砂利の上を走って運動していましたが、痛そうだということで、走るコースに土を敷くことになりました。私たちがスコップで土を集め、リヤカーに乗せている最中に、子どもたちが和みの森に到着しました。すると到着して早々、「何してるのー?」と子どもから声をかけてくれたので経緯を説明すると、「じゃあ○○も一緒にやる!」と子どもが自ら言い、作業を手伝ってくれました。とても素敵な姿に出会うことができ、嬉しかったです。コースはまだ完成していないので、今後も少しでも楽にナナが走れるような環境をみんなで作っていけたらと思います。
この日は鬼ごっこが遊びの中心でした。子どもたちの体力についていけず、大人はヘロヘロになりながらも森の中を一緒に駆け巡りました。他にもブランコに乗ったり、秘密基地に案内してくれたり、馬のお世話をしたり、焚き火を楽しんだりと思い思いの時間を過ごしていました。
その中でも今回は森づくりについて学ぶ時間が多かったことが印象的でした。いつもは木を切っている姿を客観的に見ていただけでしたが、いぶり自然学校の上田さんがなぜこの木を切るのか、どの方向に倒すべきか、木の長さはどのくらいか、木を切る時に気をつけるべきことは何か、など森づくりのあれこれを丁寧に教えてくださいました。今回は一本の木を切りましたが、その理由としては木に穴が空いており、腐っていたためでした。それを見つけたポイントは蟻が穴を出入りしており、蟻の巣が木の中にできている可能性があったことです。実際に木を倒してみると予想通りたくさんの蟻が木の中にいました。上田さんの長年森とともに過ごしてきたからこその知識と経験の凄さを間近で見ることができました。
その木を倒した後に枝を落としたり、ナナが運びやすい長さに切っていたのは中学生の男の子でした。その子は小さな頃から森に通い、中学生となった現在はチェーンソーを持ち、木を切るお手伝いをしています。これまでは森の中で遊ぶことが役目だった子が、今は大人に混じって森づくりに関わるようになり、同じ森に通いながらも過ごし方が年月を経て変わっていくことは感慨深いものであると感じました。
中学生の男の子が切ってくれた木をみんなで束にし、ナナが運びやすいように道に出す作業を行いました。10mほどの木は大人4人でもかなりの重たさで、はじめは力ずくで運ぼうとしてもなかなか動きませんでした。しかし、細い枝を木の下に入れ、その上を転がしたり、向きを回転させたりして運ぶという教えて貰った方法を使うと、かなり楽に運ぶことができました。こうして人間が苦労するほどの重たさをナナは軽々と運んでしまいます。頭が上がりません。
午後からはイコロの森に移動し、テントを幾つか立てたり、子どもたちとハンモックで遊んだり、動物たちの過ごす環境のお掃除や餌の準備を行いました。その中で馬の糞を拾って片付ける「ボロ取り」を行っている私たちを見つけて、子どもたちが「○○もやる!」と言い、その作業を一緒に手伝ってくれました。終始子どもたちの主体性がとても輝いており、その一部はきっと森が育ててくれているんだろうなと感じました。また、子どものしたいことに真剣に向き合ったり、たくさんコミュニケーションを取ることで、子どもたち側が手伝おうかなという気持ちを持ってくれたのではないかとも感じました。子どもは大人を映し出す鏡であり、子どもたちがどう成長するかは周りにいる大人次第だと思います。そんな何にでもなれる子どもたちに少しでも良い影響を与えられる大人でありたいなと感じました。そう思わせてくれるような素敵な姿をたくさん見せてくれてありがとう!
(記事を書いた人 リオ)
参加者の声
今回初めての参加でとても緊張しましたが、参加している方々がとても優しくフレンドリーに接してくださったおかげで、馴染むことができました。また、馬や伐採、薪を切る、テントを建てるなど様々なことを経験しましたが、普段感じることのない自然の中でしか感じられないリラックスできて楽しめる感情が湧き上がっていて、また参加したいと思えました。
活動の中で、5メートルほどの木を伐採し運んだ際に、どのように運べば楽に運べるか、少人数で運べるかなどちょっとした知恵も教えてもらえたりなどとても得るものがありました。(まっちゃん)
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