八雲町との出会い
かんちゃん:まずはうめと八雲町との出会いを教えてください。
うめちゃん:2023年8月に大学の実習で初めて八雲町に行きました。実習先のリストがあって、その中から行きたいところを選ぶシステムだったんだけど、プログラムに「サウナを作る」って書いてあって、楽しそう!って思って選びました。
かんちゃん:その時点では地域よりもプログラムの内容に惹かれて選んだんだね。
うめちゃん:そうなんだよね。農作業とか子どもとのふれあいのような教育的なプログラムよりも、地域での活動に魅力を感じて。参加の時期も相談して決めれるってところがよかった。八雲町のことは実は行くまで何も知らなかったんだよね。実習が始まって、八雲町で出会った方々は八雲町が大好きで、八雲町に何かしたい!って考えている人ばかりだった。
続く繋がり
かんちゃん:実習の後も八雲町に行っていたよね?
うめちゃん:実習が終わっても、そこで関係性が終わることなく、定期的にきっかけがあって八雲町を訪れています。今年の1月には、巨大かまくらを作ってきりたんぽ鍋を食べようっていうイベントに参加したり、実習中に作り始めたサウナの完成会とかで1年間で6、7回訪れました。実習のサウナ作りの時に関わった大工の中田さんって方が商工会にも入っていて、今回の八雲山車行列に山車を引く方で参加しない?と声をかけてくれました。
(1月に作ったかまくら)
(完成したサウナ)
かんちゃん:山車行列の当日の様子を教えて!
うめちゃん:北海道3大あんどん祭りの一つで、山車は全部で17台出てました。八雲町内はもちろんのこと、青森県からねぷたの山車も来ていました。うめが引いた山車のチームにも青森の人が助っ人で来ていました。山車を引く人だけでも100人以上いて、沿道には観客が隙間がないぐらいたくさんいました。ホームページには毎年2万人くらいの観客が来るって書いているけど、本当にたくさんの観客が来ていました。
かんちゃん:大きなお祭りに観客としてじゃなく、作り手として参加すると地域の方々との一体感も感じられるよね。うめが何度も八雲町を訪れたくなるのはなんでなんだろう?
うめちゃん:人に会いに行っている感覚があります。実習のコーディネートをしてくれた人以外にもいろいろな人が八雲には集まってくるんです。私が出会った人は埼玉、東京、中には海外から来た方も!そしてリピーターも多い。山車行列に参加した時に知り合った地域の方に、後日八雲町で再会した際、「おかえり」って言ってもらえたんです。生まれ育った地元みたいな温かい雰囲気で迎えてくれて、私ってそのような人の温かさが好きなんだなぁって改めて感じました。
そして、実習期間もだったけど、夜な夜な語り合うんです。将来のこととか。なんでその仕事してるんですか?とか、地域おこし協力隊の方にもなぜ八雲?って聞いたり。お祭りとか楽しいことをする時以外の、真面目に話すところとかも不思議と魅力的で。改めて聞かれると、言葉にできない部分が多くあるんだと今、実感しています。
出会いについて
かんちゃん:人に会いに行っている感覚ってさっきの話しで出ていたけど、その中でも印象的だった方っていらっしゃる?
うめちゃん:実習中のサウナ作りを監修してくれた大工の中田さん。今回の山車行列を誘ってくれた方なんだけど、町内会の子ども会やっていたり、消防団やっていたり、商工会もやっている方なんです。「仕事もしながらで忙しいはずなのに、なんでそんなにたくさんの事ができるんですか?」って聞いたら、「八雲町が好きで、子どもたちに格好良い背中を見せたい」って言っていたんです。そんな中田さんを見て、私も地域で働くってこんなに格好良いんだって思って。
農家体験させてくれた富田さんって方にも、「なぜ直接的な利益にはならない大学生の受け入れをしているのか?」って聞いたら、「大学生を受け入れる意味にはお金では買えないものがある」って教えてくれた。目先の利益ではなく、その後のことを考えているんだなって。将来の地域のためっていう目線があるのが伝わってきました。実際に自分で見て、経験して、話すことで何か見つけてもらいたいなって思っているのかなって思いました。
かんちゃん:その後、これからの関わりについても聞いていい?
うめちゃん:8月は根崎神社例大祭っていうのがあって、参加してきます。去年の実習期間中に初めて参加して、今年で2回目の参加です。去年参加した時、全く知らない地域の山車に加わるから受け入れてもらえるか不安でした。当日はすごく温かく受け入れてもらえて、まるで地域の一員のような気持ちになりました。「来年も来たいな」って言ったら「おいで!」って迷うことなく言ってくれて。できれば1回出会って、関わりを持った縁を切らしたくないと思っていて、2年連続で行くから、覚えていてくれたら良いなって思います。
今までは大学が函館で、函館から気軽に行ける距離だった八雲町。大学生のうちは機会を見つけて行き続けたい。これから社会人になって、函館を離れて日帰りで行けない距離になっても、何かの折を見つけて行きたいって思う場所です。
おまけ
かんちゃん:八雲町に滞在中の拠点ってどうしてるの?
うめちゃん:ペコレラ学舎っていう廃校をリノベーションした施設があるんです!そこに泊まってます。
かんちゃん:八雲に遊びに来ない?って誘ってくれる方がいるのと、気軽に宿泊できる滞在拠点があるっていうのはかなり訪れるハードル低くなるよね。人との繋がりっていうソフト面と、宿泊施設とか交通とかのハード面が両方整備されているのって改めて大事だなって感じました。