実施内容

このプログラムは令和5年度から「日高山脈襟裳国定公園の国立公園化を契機とした日高管内への誘客」をテーマに全4回のワークショップを行っており、今年度ははその続きとして、高校生と大学生の協働プロジェクトとして実施されました。3チームに分かれて、実際に現地を訪れるモニターツアーを含め全5回の活動の中で、モデルコースの作成をしていきました。第5回目の活動では実際にツアーの企画に携わっている旅行会社の方も出席いただき活動報告会を行いました。
ナナイロひだか高校生応援プロジェクトについてはこちら(日高振興局ページに飛びます)をご覧ください

Q:このプロジェクトに参加したきっかけを教えてください。

(高校生)
いとさん:地域貢献の為に何かしたいと思っていたところ、学校の先生からプロジェクトの話を聞き、参加しました。

みっちゃん:私がこのプロジェクトに参加したきっかけは、友人からの誘いがあったことです。高校でのボランティア局の活動を通して、地元の方々を含む多くの人と交流する楽しさを知り、さらにその経験を生かしたいと考えました。加えて、将来、社会福祉士を目指していることから、多様な人と関わることができるこの活動は、私にとって貴重な経験になると思ったからです。最終的には、地元を含む日高管内についてより深く知る良い機会にもなると感じたため、参加を決めました。

 

(大学生)
きくちゃん:私は4年ほど前に就職をきっかけに北海道に移住しました。そのときから、日高地域を訪れたいとずっと思っていました。というのも、大学時代にこれまで馬に関する勉強をしていたため、馬のまちである日高で馬を見てみたいと思っていたからです。ですが、お恥ずかしいことに馬のまちであること以外に日高のことについてあまり知らない自分がいました。普通に馬を見に自分で観光にいくよりも、今回のようにプロジェクトに参加することで、馬のことだけではない日高地域のことを知りたいと思い、参加しました。

Q:今回、大学生(高校生)と活動してみてどうでしたか?

(高校生)
いとさん:地元に住んでいて当たり前に感じていたことが、他の地域の方から見ると魅力だと感じることがあることを知り、自分自身の視点を改めることができる良い機会になりました。そして、モニターツアーでは楽しみながらも、ツアーの反省点や改善点を考えてくださっている大学生の皆さんの姿を見て、その取り組む姿勢が私たちにとって刺激になりました。

みっちゃん:とても楽しかったです!最初の計画段階では、私たちが自由に意見を言えるよう、積極的に話を進めてくださいました。計画を進めるうちに、私たち高校生側からも多くの意見を出しやすい雰囲気が生まれ、発表に向けたサポートもしていただきました。課外活動では、楽しみながらも学ぶべきことをしっかりと学び、より良いツアー作りに取り組む姿勢は、大いに見習うべきものがありました。

(大学生)
まお:高校生の日高への想いにとても感激しました。自分の地元である日高をもっと盛り上げたい。日高の良さを知らない人にも伝えたい。そう考えて今回のプロジェクトに参加していたことを知りました。高校生のころから自分の地元について考え、アクションを起こしている姿に刺激をもらい、高校生ならでは、地元ならではの意見を聞きながら進めることができてとても良い経験となりました。

JAPAN:大学受験または就職という、人生を左右しかねない大勝負を同時に抱えながらも日高を盛り上げるために活動していて、高校生の方々の情熱の強さをとても感じました。また、日高に関する知識も豊富で、地元に対する愛がとてもある方々なんだな、ということも感じました。高校生の方々と一緒に活動出来て、私はとても楽しかったです。

Q:プロジェクトを通して印象に残っている人や出来事はありますか

(高校生)
いとさん:一から自分たちで考えたツアーを、実際に体験できたことが強く印象に残っています。このツアーの中でも、みついし昆布さんのテラスで食べた昆布ソフトや、仁世宇園さんで山女魚釣りの体験をした後に食べた山女魚が、自然を感じることができ、とても印象に残りました。

みっちゃん:モニターツアーでの移動中に、トランシーバーを使って他の車両のメンバーと連絡を取り合ったり、実際に車で走行している地域の豆知識を共有したりしたことです。トランシーバーを使うのは初めてだったため、ドキドキしながらも楽しんで操作しました。自分が話した後に皆さんが反応してくれたことも、とても嬉しかったです。
また、地域の豆知識を伝え合うことで新たな学びにも繋がり、今後また日高管内を訪れた方も思い出として心に残る素晴らしい機会だったと思ってます。

(大学生)
JAPAN:新ひだか町三石の昆布ソフトのお店の店員さんがとても印象に残っています。モニターツアーのスケジュールが押し、営業時間終了後の到着になったにも関わらず、暖かく迎えていただき、全員分の昆布ソフトを提供してくださいました。私たちの活動が多くの方に支えられて成り立っていることと、都会では感じられない、地方ならではの「人の優しさ」を実感できる出来事でした。

昆布ソフトのお店にて(新ひだか町三石)

Q:日高の魅力や日高で1番のおすすめスポットを教えてください。

(高校生)
いとさん:自然を楽しみたい方には仁世宇園をおすすめしたいです。仁世宇園では山女魚釣りを体験できるのですが、釣りエサにイカの切り身が用意されていて、虫が苦手な方にも優しい体験でした。釣った山女魚を料理して貰い、屋外で自然を感じながら食べる山女魚料理は、これまでに無いほど美味しかったです。仁世宇園は行ったことがない方に、ぜひ足を運んでみて欲しいおすすめスポットです。

仁世宇園での山女魚釣り体験(平取町)


みっちゃん
:日高で一番おすすめのスポットは、えりも町にある「襟裳岬 風の館」です。この施設では、襟裳岬ならではの強風や豊かな自然環境を楽しみながら学ぶことができます。館内では、海に浮かぶアザラシや野生の鳥たちが飛び交う様子を観察できるほか、風速25メートルの強風を体験できるコーナーもあり、「風と自然の力」を肌で感じることができます。特に、強風体験はみんなで挑戦し、とても楽しかったので、ぜひ訪れてみてください!

襟裳岬 風の館(えりも町

(大学生)
ひろと:私にとって今回訪れた日高地方は北海道のイメージが少し変わる場所でした。私自身が道外出身で普段札幌圏で生活していることもあり、雪が少なく比較的温暖な日高は、北海道の新たな一面で、この地域の魅力の一つだと思いました。中でも国道336号線沿いに見える太平洋は晴天時はとても穏やかで日高管内らしいスポットだと思います。

Q:ツアーを考えるうえで、大事にしたことや難しかったことはなんですか?

(高校生)
いとさん:ツアーは楽しみながら魅力を知ってもらうことが大事だと思っています。なので、ツアーの行き先を考える際には、移動時間や、食事や散策の時間も、ゆったり楽しむことができるようにと心がけました。

みっちゃん:ツアーを考えるうえで、特に大切にしたことは「時間の管理」です。すべてのツアー内容をスムーズに進めるためには、移動時間の調整が欠かせません。移動が多いと参加者が疲れてしまいますし、次の目的地が近くにあるとは限らないため、効率的なスケジュールを組むことを意識しました。
また、私たち自然チームでは、「こんぶボートクルーズ」という、昆布漁を行う船に乗って海に出る体験ツアーを計画していました。しかし、天候の影響を受けやすいアクティビティだったため、万が一実施できない場合に備えて代替案を考えるなど、常に先を見越した計画を立てることが難しかったです。

 

(大学生)
ひろと:ツアーの内容を企画するうえで、机上で考えるのと実際に現地を訪れて見るのでは時間の感覚や疲労感にギャップがあり、戸惑う部分が多かった多かったです。しかしそれ以上に現地での経験を通して、実際のツアーの参加者の目線になって考えることをより意識するようになったと思います。

※今回のプログラムでは、「自然」「食べ物」「体験」の3つのテーマに分かれて、それぞれチームという形でツアーを企画しました。

Q:参加する前と後で日高に対する印象の変化や訪れたことで気づいた、新たな発見はありましたか?

(高校生)
いとさん:参加する前は、日高にはあまり魅力が無いと感じていました。ですが、それは私が無知なだけで、知らなかった施設やお店などが沢山ありました。調べていくうちに日高でしか食べることが出来ない物だったり、日高でしか体験できないことだったり、本当に沢山の魅力を知ることが出来ました。プロジェクトに参加することによって、日高には沢山の魅力があるということに気づくことが出来たので、参加して良かったと思いました。

みっちゃん:参加する前ははじめに「自然」をイメージしていましたが、それ以外にも「食」や「体験」というチームが出来たことにより、日高に対するイメージが広がりました。あとは単純に、日高管内でもまだまだ知らないところは多くあって広いな、と思いました!笑

(大学生)
そーじゅん:日高には今までほとんど行ったことがなく、二十間道路の桜並木が綺麗ということくらいしか知りませんでした。実際に日高を訪れたときには、長い車移動の最中に、道路で日高昆布を干している様子や、海と山の景色、放牧されている馬や牛などを見ました。そういった実際に足を運ぶことで見ることのできた何気ない光景が素敵で印象深いです。

▲放牧されている馬

まお:「日高」という名前すら参加するまで知りませんでした。日高では当たり前に見られる景色でも札幌に住んでいる私たちからしたら不思議な光景がたくさん広がっていました。それを参加する中でたくさん発見することができ、自分の知っている「日高」がたくさん増えました。実際に見ることでしか分からない魅力をたくさん知れたことがとても印象に残っています。

Q:今回のプロジェクトを終えてみて、今思うことを教えてください。

(高校生)
いとさん:このプロジェクトを通して、日高の魅力に新しく気づくことが出来たり、様々な方と関わることが出来て、勉強になることばかりでした。そして、日高には沢山の美味しい食べ物があることが分かり、時間のある時に巡ってみたいなと思いました。これから先も、まだ発見出来ていない日高の魅力を更に発見していきたいです。お世話になった関係者の皆さま、本当にありがとうございました!

みっちゃん:最初に言っていた「多くの人と交流する楽しさを知ったため、その経験を生かしたい」というのを確実に達成することができたと思っています。大学生の方々や日高振興局の方々、モニターツアーで出会った方など…多くの人とお話する機会をいただき、とても貴重な体験になりました。
また、ツアーを作成するという事も滅多にない機会ですが、高校の後輩たちにも同じような経験をして欲しいなとも思っています。

(大学生)
そーじゅん:今回のプロジェクトを通して、日高についてたくさん調べ、訪れたことで日高に対しての興味が一段と高くなり、ニュースや広告などで日高の名前を見かけるとつい見てしまいます。また今年中には日高に行きたいと思います!日高振興局の方々、高校生のみんなとできたことはとても貴重でした。ありがとうございました!

 

▲アポイ岳ジオパークビジターセンター(様似町)

▲令和3年4月に廃線となったJR様似駅のホームで昼食(様似町)

▲スリル満点の樹上のアスレチックとジップラインをクリアしながら、森の中を移動!(日高町)