実施内容

放牧されている牛を遠くに見ながら活動の準備が始まりました。牛との触れ合いの中でどんなことを感じるか、牛との触れ合いが私達の日常生活にどう活かせるかということなどを、子どもたちと一緒に考えながら活動します。スタッフの方々と自己紹介や一日の流れなどを確認し、子どもたちの到着を待ちました。
そして、子どもたちが到着し、いよいよ活動スタート!午前中は、牛舎で牛のお世話をしました。「ご飯ちょうだ~い!」と一生懸命柵から顔を出す牛に、配合飼料という大豆などの穀類でできた餌をスコップで与えたり、ふかふかの牧草をあげました。


牛にご飯をあげたあとは、いよいよ私たちのお昼ご飯です!家から持参したお弁当を食べる子もいましたが、菊地ファームさんの牛のお肉が入ったハッシュドビーフや、やさしい甘さが口いっぱいに広がる牛乳もいただくことができ、おかわりをする子もいました。食後、子どもたちは鬼ごっこをして思いっきり駆け回ったり、レジャーシートの上で寝転がったりと、皆思い思いに過ごしていました。
午後は、放牧地で牛と触れ合いました。毛色や体の大きさなどの特徴からお題の牛を探す「〇〇を探せ!」ゲームを行いました。遠くの牛が小さな点に見えてしまうほど広い放牧地でしたが、子どもたちは夢中になってお題の牛を探していました。牛を怖がらせないように近づくためにはどうしたらいいのか、「牛の気持ち」を考えながらお題の牛を探しました。


 

たくさん歩いたあとは、おやつの時間!菊地ファームさんの牛乳で作られた、ソフトクリームをいただきました。やさしい甘さのソフトクリームは皆の疲れを癒してくれました。にこにこ笑顔で、「おかわりもらってくる!」と言いながら何杯もおかわりする子もいました。
おやつを食べたあとは、一日を振り返りました。
「牛と触れ合ったとき、どんなことを感じた?」、「牛に近づくとき、どんなことに気をつけた?」などの問いかけに対して子どもたちは、「触ると温かかった!」、「走らないでゆっくり牛に近づいたよ!」、「最初はちょっと怖かったけど、触れるようになったよ!」など、今回の体験を通じて学んだことや感じたことをたくさん発表してくれました。牛は人からどんなことをされると嫌なのか、どのように接すると心を許してくれるのか。牛と会話ができたらいいのですが、言葉を話さない動物の気持ちを読み取ることはとても難しいです。些細な動きや表情から、私たち人間は「きっと今はこういう気持ちかな?」と動物の気持ちを想像することしかできません。しかし、その「想像」をすることが大切なのだと感じました。時間は掛かるかもしれないけれど、目の前の相手と向き合い続けることで、いつか心から通じ合えるときが来るのだなと思います。相手の気持ちを想像したり寄り添ったりすることを普段の私たちの生活のなかでも大切にしたいです。

ボランティア参加者の声

 

子どもたちは活動中、牛と触れ合って感じたことや考えたことをたくさん話してくれました。大人がなかなか気付かない小さなことにも疑問を持っていて、子どもは大人以上にそれぞれの五感でいろんな事を感じ取っているんだなと感じました。最初は牛のことが怖くてなかなか関われなかった子が、少しずつ牛に触れるようになったことや、たくさんお話ししてくれるようになったことがとても嬉しかったです。生き物や自然を通じて周りの人たちとの仲が深まるのも、このような自然教室の良いところだなと改めて感じました。私は普段酪農のお仕事をしていますが、今回の活動で改めて私自身の動物との関わり方や人との接し方などを見つめ直すことができ、私にとっても今回の活動は良い刺激になりました。また是非参加したいです!


(記事を書いた人:きくちゃん)

 

※本記事は、休眠預金を活用した『北海道未来社会システム創造事業』を活用し作成しています。
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