実施内容
今回の浜益夜学は下川町在住の麻生さんから、下川町の歴史や住民が主体となったまちづくりについてお聞きしました。麻生さんは持続可能な地域づくりに貢献するNPO法人「森の生活」の代表理事を務めています。今回の夜学では、浜益在住の方だけではなく、札幌市や石狩市、鷹栖町に住んでる方々も集まって麻生さんのお話を聞きました。
下川町は町の面積の約9割が森林で、林業・林産業は町の基幹産業のひとつになっています。その豊かな森を活用して、幼小中高の15年間、一貫した森林環境教育が行われているそうです。
まちでのさまざまな取り組みについてのお話を聞いた後に、3〜4人で一組になってアイスブレイクをしました。その時に質問を考えたり、今までのお話を聞いての感想を共有しました。
麻生さんに質問をする時間では、下川町で行っている森の寺子屋についての質問だったり、麻生さんに対して「仲間づくりのコツ」などを聞きました。仲間づくりのコツは、「人の思いをきとんと知ろうとすること」だそうです。そのためには「聴く」ことが大事だとおっしゃっていました。「ついつい、自分の考えを挟んで相手のことを解釈しちゃいますよね。わたしも、よく反省しています…。」と麻生さんの経験に基づいてお話いただきました。
(記事を書いた人 えみ)
参加者の声
北海道は森林資源が豊かな自治体が多いと思っていますが、下川町における町有林経営の取り組みは興味深いものが多かったです。特に興味深かったのは、まちぐるみで行う「循環型森林経営」です。3000haの森林を毎年50haずつ伐採・造林していくことで、60年周期のサイクルになるシステムだそうです。こうして安定した木材製品の供給を図ることで、町の森林資源活用・林業経営が成立していると聞き、他の地域における同様の実例があるか、また他にどのような林業経営があるのか調べようと思いました。今回は浜益や札幌だけでなく石狩や鷹栖の方々も交え、多くの地域間の交流が生まれていました。「下川町ではこうなんだ。うちの地域では~」という会話が飛び交い、各地域の取り組みの情報共有の場となり、地域が抱えている課題解決に向けた意見がたくさん出ていて、勉強になることが多かったです。広い視野を持ち、様々な観点から課題に向き合うことが大切だとわかりました。(たいたい)
今回私は、下川町で行われている森のようちえん「カカラ」の取り組みに興味があり参加しました。下川町の取り組みについてお話を聞く中で印象に残っているのが、「森の寺子屋」という取り組みです。下川町内に暮らす方々で”こんなことやってみたい”と思っている方々が集まり、参加者同士でアイディアを出し合う「森の寺子屋」という活動なのですが、森のようちえん「カカラ」ができたのも、その森の寺子屋で下川町のお母さんが「やってみたい」と声を上げたのが始まりだそうです。町民ひとりひとりの「やりたい」を声に出し、そしてひとりひとりの考えや想いをみんなでアイディアを出し合い磨いていく「場」があることが魅力だと感じました。(きくちゃん)
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