実施内容

早めにイコロの森に到着し、スタッフの方と合流。プログラムの内容や注意事項を確認し、参加者の到着までは机やイスの準備、火起こしをして待ちました。
参加者が揃ったらいつもと同じように活動の説明を行い、早速樹液採集がスタートしました。今回のメインは樹液で作ったメープルシロップをパンケーキにかけ食べることです。それまでは何をしてもいいよと説明がありましたが、今回は大人も子どもも樹液採集を楽しみにしてくれていたようで、みんなで列になって森の木を巡りました。樹液はカエデなどの木にスパイルという器具を打ち込み、そこからぽとぽとと流れてくる樹液をバケツに貯めて集めます。みんなで協力してバケツから樹液回収用のタンクに樹液を入れました。また、樹液の採取時は木から流れてくる樹液を直接口に入れる体験もできました。木から出てきたばかりの樹液はほんのり甘い水のような感じです。全部のバケツから樹液を回収したら、あとはひたすら火にかけたお鍋でぐつぐつ煮てメープルシロップを作ります。大量の樹液でもメープルになるのはたった70分の1ほど。家庭ごとにお鍋を火にかけて長期戦がスタートしました。

待ち時間は動物たちと触れ合ったり、サウナに行ったり、雪遊びをしたり、木にかけたロープネットで遊んだり。大人は樹液で紅茶を入れたりと自由にイコロの森を満喫します。イコロに何度か来ている兄妹が動物たちのために餌を持ってきてくれました。みんなで一緒に餌やりをしながら羊や鶏、馬たちと触れ合いました。

樹液採集の2日目は気温が高く、太陽が昇ると朝凍っていた氷が溶け、たくさんの水たまりトラップができていました。「気をつけてねー!」と注意喚起をしますが子どもたちは水たまりが大好き。ビチャビチャになりながら楽しそうに遊んでいました。あらかじめ保護者の皆さんには着替えを持ってきてもらって大正解!濡れた服はサウナに入れて乾かしちゃいます。サウナは色々な使い方ができて便利ですね。
お昼はそれぞれ持ってきたご飯を食べます。樹液を煮ること約3時間。水のようにサラサラだった樹液にとろみがつき、シロップができてきたので次はパンケーキの用意をします。採れたて卵をボウルに割り入れ、みんなで交代しながら生地を混ぜました。出来上がった生地は中学生のお兄さんが上手に焼いてくれます。焼き目が綺麗でプロ並みの腕前です。さあ!メープルも完成です。出来上がった貴重なメープルはお土産に小さな小瓶に入れ、残りはたっぷりとパンケーキにつけて贅沢にいただきます。パンケーキを食べ終えたあとは、枝にマシュマロを刺して焼きマシュマロを作って食べたり、薪割りをしたりとまた自由に森での時間を過ごし、活動が終了しました。
解散後は馬のしずくたちのブラッシングやお家のボロ取りをしました。 
また、活動日はたまたまイコロの森に兵庫県から団体のお客さんが来ており、メープルとパンケーキをプレゼントするととってもおいしい鹿肉バーガーをお裾分けしてくれました。あとは机や椅子などの片付けを済ませてお手伝いが終了しました。

(記事を書いた人 あいる)

参加者の声

普段札幌で暮らしていたら体験できないことをたくさん経験でき、特に樹液取りの経験はなかなか出来ないとのことなのでとても貴重な時間でした。時間に縛られずにゆったり活動出来ました。非日常を味わえる空間です。(あらた)

昼食後、子どもたちに誘われ、2mほどある雪山で一緒にソリ遊びをしました。ソリで滑っていると、「ジャンプ台を作りたい!」「もっとスピードを付けたいから、ここをこうしたいな!」など、ソリ遊びを面白くするアイデアを子どもたちで出し、試していたのが印象的でした。雪を頂上まで運んだりする力仕事を一緒にするなど、子どもたちの「やりたい」気持ちに応えたいと私自身も全力になって遊びました。帰り際、一緒に遊んでいた子の保護者の方に「今度、暑い地域に引っ越しをするんです。雪が好きなのにこれから雪で遊べなくなってしまうのが残念だけど、今日たくさん遊べたようで良い思い出になったと思います」とお話ししたことが心に残っています。ひとつひとつの「出会い」や一瞬一瞬の「関わり」を大切にしたいと改めて思った、そんな今回の活動でした。(きくちゃん)

 

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月に一度は森づくり(2023年12月)

月に一度は森づくり(10月)

「179 REPORT vol.5 森のようちえん、行ってきました!」