実施内容

【1日目】
今回の参加者は、「『ジビエ』『食』をキーワードで何かやりたい、狩猟免許を取ったので勉強したい」「田舎暮らしに興味があり、その中の一つにエゾシカが」「気になっていて4日前だったけど申し込んだ、色々と知りたい」という勉強したいという気持ちの強い方々でした。
湧別町に到着し、協力隊でエゾシカの解体や食肉加工・販売をする田渕徹平さん(詳しくはこちらの記事へ)から話を伺う前に、サロマ湖畔にあるアッケシソウ群落へと行きました。

景色を堪能したり、橋を渡った先で石投げやロックバランシング(石をバランスよく積みオブジェクトを作るもの)をやり、「遊ぶものがなくてもこんなに楽しめるのも才能だよね」と童心に帰り楽しみました。

ひとしきり楽しんだ後、田渕さんのもとへと行き、お話を伺いました。解体場や解体、加工・販売など普段していることについての話が始まると、質問が飛び交いました。前回ではなかった銃弾の話がでて、解体時に見つかった体内に残っていた実物を見ながら、弾頭部分が広がり体内に残ることや、猟銃の種類によって銃弾の種類が変わることなどを知りました。

その後は前回同様、地域での作業のお手伝いとして薪割りをしました。男性4人で夢中になり、斧を振り下ろしました。テンポよくパンパカ割れ、思っていた以上に早く、用意されていた木材が片付きました。

身体を動かし、参加者一同おなかが減ったため、晩御飯の準備に取り掛かりました。今回は、エゾシカのロースとモモのしゃぶしゃぶ。筋線維がしっかりしているモモは食べ応えとクセのない味、柔らかい肉質のロースでは少し溶ける食感とエゾシカの旨み、と食感や味の違いを楽しみ、焼く・煮込む以外の食べ方に新たに出会いました。

【2日目】
前日に聞いた話を頭に入れつつ、エゾシカを解体した後にまだついている、「裏すき(レザーにするには余分な肉や脂肪を取り除く、皮なめし作業の一部)」を行いました。初めて目にするエゾシカの皮に、驚きと興味を示し、黙々とナイフで皮に付いた肉や脂肪を削いでいきました。時間がたつとともにやり方やコツを覚え、サクサクと進めていったり、慣れるのに時間がかかりおぼつかなかったりしてましたが、楽しみながら、時には雑談を交えながら、2枚のエゾシカ皮を裏すきしました。

「エゾシカ」というキーワードから、地域を知るプログラム。毎回参加者は変わっていて、興味など違うものの、全員満足度の高く、実のあるプログラムとなりました。
今後も鷹栖でのじぶんレザープログラムもあるので、参加したメンバーからの記事をお楽しみに。
(記事を書いた人:しん)

参加者の声

とても貴重な経験ができて満足しています。エゾシカの精肉場の見学をしながら田渕さんのお話聞くことで、以前より深くエゾシカが食卓に並ぶ過程を考えるようになりました。また、夕食では鹿肉のいろんな部位を使って料理し、美味しく食べることができて楽しかったです。半年ぶりに裏すき作業に取り組んでみましたが、どうしても上手く出来ずに苦労しました。春の寒い時期に浜益ベースの集まりで、しんさんとたにさんと一緒に裏すきをやっていたときのことを思い出したのですが、以前より手際が良くなっているように見えました。お二人は何枚も繰り返し裏すきをされているようでしたので、手際の良さに驚いていました。いづれはお二人のように手際よく裏すきができるようになりたいです。車の移動で湧別町を巡ったり、薪割りをしたことや裏すき作業をしたことなど、湧別町で過ごした時間は本当に素晴らしかったです。レザープログラムを通して湧別町と関わることができてよかったです。(かめさん)

本プログラムは、内閣府「関係人口創出・拡大のための対流促進事業」の補助を受けて実施しています。

 

過去の記事も下記からご覧ください!

目の前で解体!そして裏すき!~じぶんレザープログラム@湧別~

エゾシカ皮から地域と環境を考える