実施内容

〈12月15日 月一森〉
雪が僅かに積もる和みの森で2023年最後の月に一度は森づくりに参加してきました。到着して、荷物を下ろした後に、お仕事前の馬のナナにみんなで丁寧にブラッシングをしました。馬に詳しいボランティアが参加していたので、今はどんな気持ちか等も教えてもらいながら関わることができました。
その後、木の高いところに鳥が集まっていて、みんなで様子を観察しました。いぶり自然学校のスタッフの皆さんはパッと見てすぐに何の鳥かわかっていたり、倒木に大きく開いている穴は鳥が餌を食べるために開けたものであることを教えてくれたり、和みの森を熟知しているからこその知識量でたくさんのことを教えてもらいました。
次に森の中から木を何本か運び、ナナが運び出せるように開けた道でひとまとめにする作業を行いました。1人では持てない重たい木がたくさんあるのに、ナナはそれを力強く運んでいくので、たくましさに感動しました。

子どもたちや参加される皆さんが揃って、月に一度は森づくりがスタートしました。まずは乾かしていた薪を銭湯に運ぶために、みんなでトラックに積んでいきます。子どもたちも一生懸命お手伝いしていました。積み込みが終わり、気が付いたらなんと雪合戦がスタート!大人に当てるぞ、という気持ちでかなり長い時間子どもたちは走り回っていて、大人はへろへろになっていました。そのためか、大人が中心に薪割りをしていましたが、上手に割れたときの爽快感は最高でした。冬の森は寒かったですが、次の日筋肉痛になるくらいたくさん身体を動かして遊ぶことができました。

月に一度は森づくり終了後は、イコロの森に移動しました。昼食に煮物や燻製ベーコンを用意してくれていて、冷えた体にすごく沁みました。テーブルを使って子どもたちと卓球をする時間もあり、盛り上がりました。
お腹を満たした後はダンボールでできたドームを羊たちが過ごす柵まで運びました。ダンボールとは思えないくらいしっかりした構造で、中に入ると風をかなり防いでいて驚きました。運んですぐに羊たちがドームの中に入っていたので、寒い冬を越すお手伝いができたなら嬉しいなと思いました。

〈12月16日 謝肉祭〉
月に一度は森づくりの活動があった翌日、イコロの森で謝肉祭を行いました。
イコロの森で子どもたちがみんなで育ててきた鶏を解体し、羊肉の処理を行い、美味しく調理をしてみんなでそのお肉をいただきます。
今回は「アローカナ」という品種のニワトリの雄3羽の命をいただきました。
はじめに、子どもたちと一緒にニワトリ小屋まで行き、ニワトリを1羽ずつ捕まえにいきます。捕まえたニワトリを大事に抱いて運びます。

その後、ニワトリを捌いていく様子をその場にいるみんなでじっとみつめました。1羽目は、自然学校のスタッフさんがお手本としてナイフの入れ方を見せてくれました。ナイフを入れて血を抜き、ニワトリが動かなくなるまで、子どもも大人もみんなじっとその様子を見守っていました。
2羽目を絞める時は、私がやらせていただきました。スタッフの方に「やってみる?」と聞かれたとき、「ナイフを入れる感覚ってどんな感じなんだろう、怖いな…」と、とても不安な気持ちと同時に心臓がドキドキしてましたが、何事も経験だと思い挑戦してみました。絞めるのは初めての経験だったので、ナイフの刃を入れる向きやどれくらいの深さまでナイフを入れるのかなど、ひとつひとつ教えていただきながら行いました。
「中途半端にやると苦しみながら死ぬことになるから、躊躇せずに一気にやるんだよ」と教えていただき、迷わず一気にやりました。その時の感覚は今でも手に残っています。
血を抜いたあとは、ニワトリの羽を抜いていきます。お湯に浸すと毛穴が開き、羽が抜けやすくなるそうです。子どもたちみんなで羽を抜き、羽が生えている体の部位ごとの羽の大きさや感触の違いを不思議そうに観察していました。

羽が全て抜けたら、お肉の部位ごとに解体していきます。包丁の入れ方にもコツがあるようですが、普段お店で解体済みの精肉しか見てきていないからか、丸ごと1羽のニワトリを目の前にすると、どうしたらいいのか…と包丁を持ったまま立ち尽くしてしまいます。何もできない自分に、恥ずかしさを感じてしまいます。
なんでもかんでも、学校で教えてくれるわけではありません。学校で教えてもらうことが全てではないと思います。自分の身体をつかって経験したことが、その子の土台をつくっていくのだと思います。今回の体験を通して子どもたちは何を感じたのか。今はよくわからなくても、きっとひとりひとりのなかに何か考えるきっかけをつくったそんな経験になったのではないかと感じています。

(記事を書いた人 リオ、きくちゃん)

 

参加者の声

今回初めて参加しました。一緒に参加した方々は皆さんとても優しくフレンドリーに接してくれて楽しく活動出来ました。
活動内容として薪割り、環境整備、羊小屋の移動等をしましたが、それ以外は自由な時間が多く馬のお世話をしたり、子どもたちと遊んだりとたくさんの交流を深めることができました。切った木材は馬のナナが運ぶのですが、可愛い見た目とは裏腹のパワーに驚かされました。自然と動物の関わりについてとても勉強になった1日でした。皆さんもぜひ参加してみてください!(三号)

過去の記事も下記からご覧ください!

月に一度は森づくり(2023年11月)

月に一度は森づくり(10月)

森のようちえんの現場から!~ 「森のようちえんってどんなところ?」編 ~